走りながら聴くと、家で聴いたときより低音がスカスカに聞こえる。
スポーツイヤホンの音質に不満が出るのは、イヤホンの性能より耳との密着が原因のことが多いです。
ここでは、スポーツイヤホンの音質を決める要素と、手持ちのイヤホンで音を良くする方法を順番に紹介します。
スポーツイヤホンの音質が悪く聞こえる原因は耳との隙間
運動中に音質が落ちたと感じる原因の多くは、イヤホンと耳の間にできる隙間です。
カナル型のイヤホンは、耳の穴をイヤーピースでふさぐことで低音を耳に届けています。
走ったりジャンプしたりすると、イヤホンが少しずつずれて隙間ができます。
隙間ができると、まず低音が抜けます。
低音が抜けると、相対的に高音ばかりが耳に残り、シャカシャカした音に聞こえるんです。
止まっているときは良い音なのに走ると物足りない、という人はこのパターンに当てはまります。
もう1つの原因は、周りの音です。
風の音、車の音、ジムのマシンの音が混ざると、小さな音から先に聞こえなくなります。
音質が悪くなったのではなく、細かい音が周りの音に隠れている状態です。
スポーツイヤホンの音質は形でどのくらい違う?
音質だけで比べるなら、耳の穴をふさぐカナル型がいちばん有利です。
スポーツイヤホンには大きく分けて3つの形があります。
形によって、得意な音と苦手な音がはっきり分かれます。
| 形 | 低音 | 周りの音 | 向く運動 |
|---|---|---|---|
| カナル型(耳かけ付きも含む) | しっかり出る | 聞こえにくい | ジム、室内トレーニング |
| オープンイヤー型 | 弱め | よく聞こえる | 屋外のランニング |
| 骨伝導 | いちばん弱い | よく聞こえる | 屋外のランニング、ウォーキング |
オープンイヤー型と骨伝導は、耳をふさがないぶん低音が逃げます。
その代わり、車の音や人の声が聞こえるので屋外では安全です。
音楽をしっかり聴きたいならカナル型、周りの音を聞きながら走りたいならオープンイヤー型か骨伝導、と分けて考えるのがおすすめです。
骨伝導は音量を上げると本体が震える感じが強くなり、それが苦手という声もあります。
まずはスポーツイヤホンのコーデックとドライバーを確認する
スポーツイヤホンの音質を比べるときは、コーデックとドライバーの2つを見れば大きく外しません。
どちらも箱や商品ページの仕様欄に書いてあります。
スポーツイヤホンのコーデックはiPhoneならAAC
コーデックは、スマホからイヤホンに音を送るときの形式です。
iPhoneはSBCとAACにしか対応していません。
iPhoneで使うなら、AACに対応したスポーツイヤホンを選ぶのが音質の面で大事です。
Androidは機種によってaptXやLDACにも対応しています。
LDACは送れる情報量が多く、ハイレゾ相当の音で聴けます。
ただし、LDACやaptXはスマホとイヤホンの両方が対応していないと使えません。
低音重視ならダイナミック型のスポーツイヤホン
ドライバーは、イヤホンの中で音を鳴らす部品です。
ダイナミック型は低音が出やすく、テンポの速い曲で体を動かしたい人に向いています。
BA型(バランスドアーマチュア型)は、ボーカルや楽器の細かい音が聞き取りやすいのが持ち味です。
両方を組み合わせたハイブリッド型もあります。
ランニング中に聴くことが多いなら、低音が出やすいダイナミック型を選ぶと満足しやすいです。
スポーツイヤホンの音質を上げる方法【イヤーピース】
手持ちのスポーツイヤホンの音質を上げるなら、最初に見直すのはイヤーピースです。
イヤーピースのサイズが合っていないと、どんなに性能の高いイヤホンでも低音が抜けます。
次の順番で合わせてみてください。
1.スポーツイヤホン付属のイヤーピースを全サイズ試す
スポーツイヤホンには、S、M、Lなど複数のサイズのイヤーピースが付いていることが多いです。
最初から付いているのはMサイズのことが多いので、SとLも必ず試します。
いつもの曲を流して、低音がいちばん大きく聞こえるサイズを選びましょう。
2.左右でサイズを変える
耳の穴の大きさは、左右で違うことがよくあります。
片方だけ低音が弱いと感じたら、その側だけサイズを1つ上げてみてください。
左右でサイズが違っても問題はありません。
3.その場で30秒足踏みして音質を確かめる
止まっているときに合っていても、動くとずれることがあります。
サイズを決めたら、その場で30秒ほど足踏みやジャンプをしてみましょう。
足踏みのあとも低音が残っていれば、そのサイズで合っています。
4.フォームタイプのイヤーピースに替える
付属のサイズがどれも合わないときは、ウレタンでできたフォームタイプのイヤーピースに替える方法があります。
指でつぶしてから耳に入れると、耳の中でふくらんで隙間を埋めます。
汗を吸いやすいので、運動のあとは外して乾かしておくのがおすすめです。
スポーツイヤホンの音質を上げる方法【イコライザー】
運動中に聴くなら、低音を少しだけ上げて高音は触らない設定が聴きやすいです。
多くのスポーツイヤホンは、メーカーのアプリでイコライザーを変えられます。
イコライザーは、低音や高音の大きさを好みに合わせて変える機能です。
1.低音を1〜2段階だけ上げると走っても音質が残る
周りの音がある場所では、低音から先に聞こえにくくなります。
アプリのイコライザーで低音を1〜2段階上げると、走っていても音の厚みが残ります。
2.上げすぎたら戻す
低音を上げすぎると、ボーカルがこもって聞こえます。
ボーカルが聞き取りにくくなったら、1段階戻しましょう。
3.運動用と普段用の設定を分けて保存する
アプリによっては、イコライザーの設定を何種類か保存できます。
運動用と普段用を分けておくと、毎回やり直さずに済みます。
汗で音がこもったスポーツイヤホンの手入れ
しばらく使ったスポーツイヤホンの音がこもってきたら、音が出る穴の汚れを疑ってください。
スポーツイヤホンは汗と皮脂がつきやすく、音が出る穴の網に汚れがたまります。
網がふさがると、高音が届きにくくなり、全体がこもった音になります。
片耳だけ音が小さいときも、まず汚れを確かめましょう。
1.イヤーピースを外す
イヤーピースを引っぱって外し、音が出る穴の網を見えるようにします。
2.網の汚れを乾いた柔らかいブラシで落とす
歯ブラシのような柔らかいブラシで、網の表面を軽くなでて汚れを落とします。
強く押すと網がへこむので、力は入れないでください。
3.イヤーピースは水洗いしてしっかり乾かす
シリコンのイヤーピースは、水で洗えるものが多いです。
洗ったあとは水気をふき取り、完全に乾いてから本体に戻しましょう。
洗い方は製品ごとに違うので、取扱説明書の手入れの項目を先に確認してください。
運動のたびに乾いた布で本体をふいておくだけでも、汚れはたまりにくくなります。
屋外のスポーツイヤホンは音質より周りの音を優先
屋外で使うときは、音質よりも周りの音が聞こえることを優先しましょう。
カナル型で音質を上げるほど、車や自転車の音は聞こえにくくなります。
屋外を走るなら、外音取り込み機能を使うか、オープンイヤー型か骨伝導に切り替えるのがおすすめです。
音量を上げすぎないことも大切です。
周りの音をかき消すほどの音量で聴き続けると、耳に負担がかかります。
聴いたあとに耳鳴りや聞こえにくさが続くときは、早めに耳鼻科に相談してください。
屋外では外音取り込みかオープンイヤー型で周りの音を優先する。
音がこもってきたらイヤーピースと網の汚れを確かめる。
自転車に乗りながらのイヤホンの使用は、都道府県の規則で扱いが違います。
自転車で使う場合は、お住まいの都道府県の案内を確認してください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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