トレイルランシューズの違いは靴底とつま先|登山靴とも比べる

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山道を走ってみたいけれど、今のランニングシューズのままでいいのか分からない。

トレイルランシューズとランニングシューズの違いは、見た目より靴底とつま先、それにかかとの作りに出ます。

ここでは、トレイルランシューズがどこで違うのかを部分ごとに分けて、登山靴との違いや、ロード用で山を走るとどうなるかまで紹介します。

トレイルランシューズとランニングシューズの違いは走る道

サロモン スピードクロス5 ゴアテックス トレイルランニングシューズ

トレイルランシューズとランニングシューズのいちばん大きな違いは、どんな道を走る前提で作られているかです。

ランニングシューズは、アスファルトのような平らで硬い道を、同じリズムで前に進むための靴です。軽さと、着地した力を前へ進む力に変える反発が重視されています。

トレイルランシューズは、土や砂利、木の根、岩、ぬかるみがある山道を走るための靴です。上り下りで足の運び方が毎回変わるので、滑らないことと足を守ることが先に来ます。

部分 トレイルランシューズ ランニングシューズ
靴底の凸凹 深い(3〜6mmほど) 浅い
ゴムの性質 濡れた岩でも滑りにくい 乾いた舗装路向け
つま先 硬い補強で石から守る 柔らかいメッシュ
アッパー 枝に引っかけても破れにくい 軽さと通気を重視
重さ やや重い 軽い

表のとおり、トレイルランシューズは軽さを少し手放して、滑らないことと壊れにくさを取った靴だと考えると分かりやすいです。

ランニングシューズで山道を走ってもいい?

舗装された遊歩道や、乾いた平らな土の道を少し走るくらいなら、ランニングシューズでも走れます。ただし濡れた道や下り坂がある山では、トレイルランシューズに替えたほうが安全です。

ランニングシューズで山道を走ると、次のようなことが起きやすくなります。

  • 湿った土や落ち葉の上で、下りのときに滑る
  • 石を踏んだときに、足裏に痛みが直接来る
  • つま先を岩にぶつけて指を痛める
  • アッパーのメッシュが枝に引っかかって破れる

まずは今のランニングシューズで近くの公園の土の道を走ってみて、滑ったり足裏が痛くなったりしたら、トレイルランシューズを考えるタイミングです。

家から登山口まで舗装路を走り、そのまま山に入る人は、ロードとトレイルの両方を走れる「ロード兼用」のトレイルランシューズを選ぶと、1足で済みます。

トレイルランシューズの靴底はラグが深い

トレイルランシューズの靴底は、ラグと呼ばれる凸凹が深く、土に食い込んで滑りにくい形になっています。

ランニングシューズの靴底は浅い溝が中心なので、乾いた舗装路では十分でも、湿った土の上では横に滑ります。

トレイルランシューズのラグの深さは、走る道によって次の3つに分けて考えると選びやすくなります。

硬い土の道と林道なら3〜4mmのトレイルランシューズ

よく整備された林道や、乾いた土の道が中心なら、ラグは3〜4mmで足ります。

凸凹が浅いぶん、途中に舗装路が混ざっても走りやすく、初めての1足にも向いています。

ぬかるみの多い山なら5mm以上のトレイルランシューズ

雨のあとの登山道や、落ち葉が積もった斜面を走るなら、5mm以上の深いラグがおすすめです。

深いラグは泥に食い込みますが、舗装路ではゴツゴツして走りにくくなります。家から登山口まで舗装路を長く走る人には向きません。

岩場が多い山ならゴムの粘りを見る

岩の多いコースでは、ラグの深さより靴底のゴムの性質が大事になります。

濡れた岩でも滑りにくい、柔らかくて粘りのあるゴムを使ったトレイルランシューズを選びましょう。商品説明に「ウェットグリップ」などと書かれていることが多いです。

トレイルランシューズの中には、靴底の中に薄い板(ロックプレート)が入っているものがあります。尖った石を踏んだとき、足裏に痛みが伝わりにくくなります。

トレイルランシューズのつま先とアッパーは補強が厚い

アルトラ ローンピーク9 トレイルランニングシューズ

トレイルランシューズのつま先とアッパーは、石や木の根にぶつけても足が痛くならず、枝に引っかけても破れにくい作りです。

山道では、つま先を岩に当てることが1回の走りで何度もあります。ランニングシューズの柔らかいメッシュでは、そのたびに指を打ちます。

トレイルランシューズは、つま先にゴムの硬い補強が付いていて、アッパーも目の詰まった生地や補強の当て布で覆われています。

トレイルランシューズは小石が入りにくい

足首まわりの口が狭く作られていて、小石や砂が入りにくいのもトレイルランシューズの違いです。

砂利の多いコースを走る人は、足首に巻くゲイターを付けられるモデルを選ぶと、走っている途中で靴を脱ぐ回数が減ります。

防水のトレイルランシューズは夏に蒸れやすい

ゴアテックスなどの防水素材を使ったトレイルランシューズもあります。雨の日や朝露で濡れた草の中を走るときは、足が濡れにくくなります。

ただし防水のモデルは、汗の湿気も逃げにくくなります。夏に走ることが多いなら、防水ではないモデルのほうが蒸れにくいです。

防水のトレイルランシューズでも、靴の口から水が入ると中に水がたまり、なかなか抜けません。川を渡るコースでは、水はけのよい防水ではないモデルのほうが足が乾きやすくなります。

トレイルランシューズのクッションは走る距離で選ぶ

トレイルランシューズのクッションは、走る距離が長いほど厚め、短い距離や足の感覚を大事にしたいなら薄めを選びます。

山の下りでは、着地のたびに体重の何倍もの重さが足とひざにかかります。長い距離を走ると、この負担が後半に疲れとなって出ます。

そのため、20kmを超えるような長い距離を走る人には、クッションの厚いトレイルランシューズが向いています。

クッションが厚すぎると下りでぐらつく

一方で、クッションが厚いと足と地面の間が離れるので、岩の上や斜めになった道で足首がぐらつきやすくなります。

初めてトレイルを走る人は、地面の感じがつかみやすい中くらいの厚さのトレイルランシューズから始めると、足の置き場所を覚えやすいです。

かかとの高さの差もトレイルランシューズで違う

かかととつま先の高さの差を「ドロップ」と呼びます。ランニングシューズは8〜10mmほどあるものが多いです。

トレイルランシューズには、この差がほとんど無いゼロドロップのモデルもあります。足の裏全体で着地しやすくなりますが、ふくらはぎに負担が来やすいので、最初は短い距離から慣らしてください。

トレイルランシューズと登山靴の違いは?

ホカ スピードゴート7 トレイルランニングシューズ

トレイルランシューズと登山靴の違いは、走るための軽さと曲がりやすさを取るか、重い荷物を背負って歩くための硬さを取るかです。

登山靴は、靴底が硬く、足首まで覆うものが多いです。重いザックを背負っても足首がぐらつかず、長い時間歩いても足裏が疲れにくい作りです。

トレイルランシューズはくるぶしの下までの低い作りがほとんどで、靴底もよく曲がります。そのぶん軽く、走ったり小走りしたりしやすくなっています。

日帰りのハイキングならトレイルランシューズで歩ける

荷物の軽い日帰りのハイキングなら、トレイルランシューズで歩く人も多いです。軽いので、帰りに足が重くなりにくいという声がよく聞かれます。

反対に、岩場の続く高い山や、泊まりの重い荷物を背負う山行には、足首を支える登山靴のほうが向いています。トレイルランシューズは足首を守る作りではないので、そこは分けて考えてください。

トレイルランシューズのサイズは普段よりつま先に余裕を持たせる

トレイルランシューズのサイズは、つま先に1cmほどの余裕がある大きさを選びましょう。

下り坂では足が靴の中で前にずれるので、つま先がぴったりだと指先が当たって爪を痛めます。長い距離を走ると足がむくむので、50kmを超えるような距離なら1.5cmほどの余裕を見ておくと安心です。

そのぶん、甲とかかとはしっかり押さえられているものを選びます。試し履きは、次の順番でやってみてください。

  1. 山で履く厚手の靴下を持っていく
  2. 夕方など、足がむくんでいる時間に履いてみる
  3. ひもを締めてから、つま先に指1本ほどの余裕があるか確かめる
  4. お店に坂道の台があれば、下りの向きに立って指先が当たらないか確かめる

新しいトレイルランシューズは、いきなり長い山道で履かず、近所の道で何回か走って足になじませてから山に持っていきましょう。

トレイルランシューズを選ぶ前に走る道を決める

トレイルランシューズとランニングシューズの違いは、靴底のラグ、つま先とアッパーの補強、クッションの厚さの3つに出ます。

どの違いを重視するかは、走る道で決まります。まず自分がよく走る山が、乾いた林道か、ぬかるみか、岩場かを決めてから選ぶと迷いません。

舗装路も混ざるならロード兼用、ぬかるみが多いならラグの深いもの、長い距離を走るならクッションの厚いもの。この順番で絞り込むと、自分の走り方に合ったトレイルランシューズが見つかります。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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